1級葬祭ディレクター僧侶の終活のお供

元葬儀担当者にして1級葬祭ディレクター現役僧侶が終活のお手伝いをさせていただきます。

お葬儀屋さんのオシゴトは金魚のフン

どうもこんにちは

 

1級葬祭ディレクター僧侶はるくんパパです。

今年の葬祭ディレクター試験を受けた方はもう結果がきている頃ですね。

 

大きなレターパックのような形で届いた方

合格おめでとうございます!

はがきで届いた方

また来年がんばりましょうね!

 

あの合格通知の発送の仕方って変えられないものなんですかね。

中を開くドキドキもなければ、仕事中で受け取れないと不在通知がきて合格なのがわかる。もう少し配慮というものがほしいですよね。ちなみに私はハガキが届いたことはありません!

前回はお葬儀屋さんのオシゴトをお話したところ

自分の中で入社当時のことをいろいろ思い出してしまって入社から1ヵ月しか進みませんでした。

 

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しかも後半は葬儀屋さん関係ない愚痴ばかりに…

申し訳ございませんでした。

   

ということで今回はその続き

 

お葬儀屋さんのオシゴトは金魚のフン

えっとどういうことかと説明していきますね。

 

私が入社した当時(約15年前)は1ヵ月の新人研修の後、配属が決まって現場へ出ていくことになるのですが、やはりそこは新入社員。

私がいくら寺の息子だからといって葬儀のすべてがわかるわけでもないですし、そもそも葬儀屋さんって基本的には営業の仕事ですので営業の基本とかもわかりません。

なので先輩社員に付いて回る日々となっていくわけですね。

そしてその当時はブラザー制度などと言って特定の先輩社員1人に休みから何からすべて合わせて一緒に行動して覚えていくというわけです。

先輩社員が

右へ行けば右へ

左へ行けば左へ

トイレに行けばトイレにとまではいきませんが、常に後ろをついてまわるわけです。

つまりは金魚フン

もちろん葬儀の施行依頼が入ればその先輩社員の使う営業車を会社の駐車場から事務所の前へつけて、鞄をもち、先に運転席に座り、行先のお宅への地図は先に調べておき、さぁ行きましょうとなるわけですね。

 

打ち合わせ中は先輩の営業トークを聞き逃すまいとメモは取れないので聞き耳をたて、頼まれごとの小間使いをこなし、正座はほとんど問題なかったですけど、事務所へ戻れば事務さん

との打ち合わせに立ち合い

その後は再度お客さんのお宅へ伺ったり

役所へ死亡届の手続きへ

お寺へ位牌などの書物を届けに

等々

常に一緒の行動ですね。

   

さらに通夜当日には

(最近のように1日葬が主体ではなくほぼ9割が通夜葬儀ありました)

午前中の最終確認の打ち合わせ後、会社へ戻ったら納棺の準備でした。

これも最近のように納棺師を入れるのがあまりなじみがなく、また当時会社が契約していた納棺師は遺体の処置や化粧、着替えまでしかしてくれなくて納棺は葬儀担当者が進行することになっていたからです。数年後には納棺業務をすべてしてくれる業者と契約してだいぶ楽になりましたね。

そしてそれが終われば式場の準備

引き物(香典返し)の袋詰めなどがあります。

これも私の地域では香典返しはその場返しの等返しの風習でして、お茶セットや海苔セットのような比較的大きな物を100個とか200個とか礼状の入れ忘れやセット品の入れ忘れが無いか注意しながら詰めていました。

この作業も当時は会社が契約していた業者が納品までしかしてくれなかったのでやっていた作業です。何年か後には普通は香典返しの袋詰めは業者がやるのでは?ということになり、この手間もなくなりましたね。もっとも最近だと袋詰めも50個とかなのでだいぶ違いますけどね。

 

そして夕方かには納棺の後式場で通夜式となります。

これも当時は通夜の司会は施行担当者がやることになっていまして、私のような金魚のフン新入社員は弔問者の案内と、受付の手伝いで来る隣組と呼ばれる近所のおじさん達に受付の説明をする仕事です。

この受付の説明も地域によってやりかたが違ったり、そもそも田舎のおっちゃんや、おばちゃん、おじいちゃん、おばあちゃんが慣れない葬儀の受付に来るわけで、なかなか説明が伝わらなかったり、こんな若造(当時は20代前半ですよ)の説明なんか聞くかよ!なスタンスで言うこときいてくれなかったりで大変でした。そしてそんな人ほど最終的に金額が合わないとかで受付が終わらない。さらに香典返しの数も合わないとか。そんなこともありましたよ。

この受付業務も最近だと葬儀社のスタッフが入ったり、家族葬だからと隣組頼まずに親戚でやったり、そもそも会葬の人数も少ないので間違いも起きにくいですしね。楽になったものです。

 

式場の案内業務も人数が少なければなんてことはないんですが、200名とか300名とかになってくると列に並ばせたり、焼香の案内の順番で文句言われたり、睨まれたりそんなこともありましたよ。

そして通夜式が終われば通夜振る舞いといってお清めの会食の席となります。これも私の地域ではとなるのですが、弔問の人は基本的にはこの会食は寄りません。その代わりで通夜返しという7~800円程度のお酒が入ったお清めの品物を配ります。

なので会食に寄るのは遺族、親族、親戚、受付手伝いの隣組、住職といった感じです。住職も最近だとお酒が好きだったり、話すのが好きなお坊さんとかでないと寄らないことが多いですかね。

この会食の席での司会進行も担当の仕事です。

会食が始まればホッと一息ですね。

その後は会食が終わるのを待って隣組、親戚が帰れば故人様を家族が泊まる部屋へ移動して、翌日の料理や香典返しの数の確認などをして式場を片付けてお疲れさまでした。となります。

通夜があるときは大体会社を出るのが20時半~21時といったところでしょうかね。通夜の時間が遅かったり、弔問者が多かったりするともっと遅くなります。

   

翌日は葬儀になります。

これも私の地域ではなんですが、この地域では昔から

午前中火葬

午後 葬儀告別式

夕方 会食(お斎、精進落とし)

これが一般的な流れでした。今風に言うと骨葬っていうんですかね。葬儀の前に火葬してしまうんです。

なので火葬の時間が朝一番の9時とかになってくると朝は7時前に出社とかになってきます。あさにお寺によっては出棺前にも拝むお寺もあるのでそうなると6時半出社とかもありますね。(最近はやはり普通に葬儀後の火葬が多くなったのでだいぶ楽になりましたね)

その後は式場で葬儀

葬儀告別式はその当時でも司会業者が入っていたので担当さんが動けるので、補助的な感じでの動きでしたね。

で会食

 

会食が終われば自宅へ祭壇を飾りに

 

といった流れになってきますね。

 

ちなみに地域によったりもするのですが、葬儀後に納骨までしたりもしますよ。

葬列も組んだりとかもするともう大変ですね!

 

こんな感じで入社してから半年間ぐらいは特定の先輩にくっついて動いていました。

その後には特定のではなくて朝、打ち合わせに行く先輩社員さんに付いて行っていいか聞いたりしながらで業務内容を覚えていきました。

 

そんな感じで一人で打ち合わせからこなすようになるまで1年ぐらいかかりましたかね。まぁ早くもないし、何ならちょっと遅いかなぐらいですね。

 

とまぁ新入社員時代はこんな感じでしたね。

次回は独り立ちしてからについてお話していこうと思います。

 

それでは良い終活のお供となることを

合掌

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「生臭坊主の生臭くて何が悪い!MkⅡ」

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