1級葬祭ディレクター僧侶の終活のお供

元葬儀担当者にして1級葬祭ディレクター現役僧侶が終活のお手伝いをさせていただきます。

お葬儀屋さんのオシゴト

どうもこんにちは

 

1級葬祭ディレクター僧侶はるくんパパです。

前回の

 

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はいかかでしたでしょうか?

ここのところお坊さんっぽいお話ばかりなので今回は

お坊さんでありながら葬儀屋さんに15年勤めた私がやってきた

お葬儀屋さんのオシゴト

をいろいろとお話していこうと思います。

今現在葬儀屋さんでお仕事している人は別の会社ではそんな感じでやっているのか!今働いているところの方がホワイト企業だな!と思っていただき

今就活中の人は夢と希望を持って葬儀屋さんに就職しようとがんばっているところで、少々現実を知っていただき

今現在は退職した人は「あるある!」と思いながらご覧ください。

 

私が働いていたのは埼玉県の群馬県寄りな地域でそれなりに昔からの葬儀屋さんでした。地元では一番大きな式場を持っており、社葬や合同葬、お寺の住職の葬儀、病院の院長先生や理事長さんの葬儀なども受けていて 私が入社当時は会葬者が300名、400名なんて葬儀はしょっちゅう施行しているような会社でした。

同規模の式場が他にも3ホール、後々に家族葬ホールが2ホールありました。

家族葬が主流の今現在では考えられないような規模ですが、10~15年前は会葬者が200~300名は普通でしたね。100名ぐらいだと少なかったななんて思っていたぐらいでしたからね。

会員制度は今だとあまりいい印象がない冠婚葬祭互助会です。

 

私は今から約16年前に大学卒業後に新卒で入社しました。

そのへんのことは

 

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でも少々書いています。

そんな感じで入社した葬儀屋さんでしたが、もちろん最初1ヵ月は研修です。いろいろな部署の経験をしてみましょうみたいな感じですね。

その中でも最初の試練は会員募集研修ではないでしょうか。これはそそらくどの葬儀屋さんでもあると思います。互助会であろうと自社制度会員だろうとおそらく行われる研修ですね。

まぁどんな内容かというと

「10日間で何十口の新規会員を取ってこい!」

というような内容です。

簡単に会員制度の説明ができるような研修を受けた後に外に放り出されます。

今ではアポなしでの訪問販売はできないはずなので、こんな研修ないんでしょうけど当時はそんなこともなく、自分の地元に自家用車で行ってあてもなくピンポンしまくったり、親戚、友人に頼ったり。

 

おそらく保険屋さんでも同じかとはおもいますが、大した説明もできない坊主頭のスーツ着た若造がいきなりピンポンしてきても普通は相手にしませんよね。

たまたま在宅していて玄関まできてくれたとしても、葬儀屋さんの会員になりませんか?なんて話聞かないで終わりにしますよね。

しかも互助会なので1000円とかの話ではありません。月々支払いがほとんどですが、総額は何十万って金額です。飛び込みで入ってくれる人なんていませんよ。

なので普通は家族、親戚、友人に頼るんですね。

しかし!

私の場合は家が寺なので住職である父から

「お寺としては特定の葬儀社をひいきするわけにはいかないから、我が家は誰一人として入会はしない!親戚に頼るのも無しだ!」


貧乏寺だから働けと入社したのに理不尽ですが、しょうがないです。

   

では次は友人?

これは私がものすごく嫌でした。

ただでさえ数少ない地元の友達に何十万もする会員の入会のお願いをする?

葬儀だけではなく結婚式でも使えるからと勧める?

友達に会社の命令だからとお金のやりとりをするのは絶対にやりたくなかったのです。

なので友達に頼るのは最初から私の中にはありませんでした。

 

そうなると新規入会のあては一切無くなります。

まぁしょうがないから自分でとりあえずは入る以外にはありません。3口で月々3000円といえど新入社員の給料に対しては大きいですけどね。まぁこれは後々に自分の結婚式で使えたので結果的には良かったですけど。

 

そんなことを会員募集研修2日目にして研修担当の社員さんへ報告しなくてはなりません。

結果、毎日飛び込みでの営業をすることに。

同期で入った子は3日目ぐらいに50口集めてきたとか、他の人たちも10口だとか30口だとかそんな発表があるなかで私はいつまでも自分の3口だけでした。

この時点でよく辞めずにやりましたよね。

2度とやりたくないですが!

 

そんなこんなで1ヵ月の研修が終わって無事に葬儀部門、私のいた会社では式典部と呼ばれる部署に配属となります。会員募集については引き続き仕事をしながら1年かけても目標を達成するようにと言われていましたがね。結果的には目標口数に達していたのかはよく覚えていません。クビにならなかったのですからきっと大丈夫だったのでしょうね。

そして式典部での仕事となります。

ちなみにこれは15年以上前の話なので今とはかなり違うだろうし、当時ではこんなことも許されていたという内容になります。

   

基本的に出社は8時半なのですが、朝は7時半には出社します。なぜかって?

霊柩車と病院のお迎えに使う寝台車を洗車するからです!

もちろん新入社員の通る道だということでタイムカードは8時を過ぎるまで打ちません。あくまで自主的にやっている体でってことですね。夏でも冬でも関係なく1年間はずっとやりましたよ。やらないのは雨の日だけです。なのでこのころは朝起きて雨降ってたらちょっと嬉しかったですね。少しだけゆっくりできるので。

洗車が終わったら出社してくる社員さんへお茶をいれます。

まず覚えるのはどの湯呑やマグカップが誰のものであるか、出社してくる社員さんと休みの社員さんのシフト表の見方、そして先輩社員さんの顔と名前ですね。中にはお茶じゃなくてコーヒーなんて面倒くさい社員さんや朝は自分で缶コーヒー買うからいらないなんて人もいるもんだから嫌になります。

さらに当時は分煙だとか喫煙所なんて概念はありません。朝から出社して事務所のなかでみんなで

タバコぷかぷかモクモク

タバコ吸わない私は地獄のような空間になっていきます。

そして吸わないのに灰皿の片づけ、飲み終わった湯呑やマグカップの洗浄まで

新入社員

の役割でした。今までもずっとそうだったからと、ただその一言です。

今こうして思い出しながら書いているとくだらないって思います。

 

そうそうちょっと余談なんですが、入社した当時タバコを吸わないことによく驚かれました。今まで遊びとかでも吸ったことがないと言うと余計に。ただ単に家族や家でタバコを吸う環境が無かったこと、タバコ臭いのが苦手だったこと、不健康になるために金払うのがバカらしかった(愛煙家の人はゴメンナサイ)ので吸う気には全くならなかったのでタバコは嫌いだったんです。

なので「タバコは吸わないです」って言うと「じゃあお酒は?」って8割ぐらいは聞かれます。私はお酒も普段ほぼ飲みません。というか飲みたいとも思わないし、コップ1杯のビールでも飲むとすぐに気持ち悪くなるし、頭痛くなるし、ご飯は不味くなるし、気分は下がるし、体中の血管がドクドクして寝れなくなるしで良いことが一つもないんですね。飲んで楽しくなって嫌なこと忘れられて、すぐに寝れる人がどんなにうらやましいか。なので「お酒も体に合わなくて苦手なので飲みません」って答えるんですね。

すると次には「じゃあギャンブルは?パチンコとか」って聞かれます。これもギャンブル好きパチンコ好きな人には申し訳ないのですが、一切やりません。そもそもパチンコ屋がたくさんあるのも、大きな店舗で営業できるのもパチンコはそもそも「勝てない」からだと思っています。どんなに大金をつぎ込もうとお金は減るものだと思っています。そして当時のパチンコ屋の中ってトイレに寄りたくて入ったこともあるのですが、タバコの煙モクモクで店の中全体がスモーク状態この時点で嫌です。そして音もうるさい。何一ついいことがありません。だったら家で自分の好きなゲームやって1日過ごすほうが有意義です。なので「パチンコもやりません」と答えます

そうすると

「え!!!!!!?????」

「じゃあ何が楽しいの?」

「あ!じゃあ女だ!!!」

みたいなことを言われます。

当時は彼女もいませんでしたし、年齢=彼女いない歴だったので苦笑いしてごまかしていました。

今だったらこれって立派にセクハラですよね。

そもそもタバコ、酒、ギャンブル以外の楽しみがない人生ってよっぽどつまらない人生だと思います。

 

おっと余談が自分の中で盛り上がり過ぎました。

いや、本当に当時はしょっちゅう聞かれましたし、言われました。本当に嫌でしたし、誰にも言えなかったので吐き出してみたら思いのほかいっぱい出てきてしまいました。

 

ちなみにおそらく今でも葬儀屋さんの喫煙率って高いですよ。そして分煙のために喫煙所があるので事務所モクモクは無いですが、「ちょっと一服」の正義の言葉ですぐにサボりに行くので会社辞めるころには一相タバコ嫌いになってましたね。

これから就職する人はそこを覚悟しておいたほうがいいと思います。もちろんきっちり休憩時間しか喫煙は認めないような会社や会社敷地内はすべて禁煙のような会社もあると思いますが。

 

まだ入社から1ヵ月の話なのに思ったより長くなったので今回はこのあたりでいったん区切ります。

次回は

「先輩社員についてまわる金魚の糞な日々」についてお話していきますね。

 

それでは良い終活のお供となることを



合掌

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「生臭坊主の生臭くて何が悪い!MkⅡ」

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