みなさんこんにちは
1級葬祭ディレクター僧侶
はるくんパパです。
前回は徐々に葬儀屋さん3年目、5年目の方が気にし始めること
葬祭ディレクターについて試験対策も兼ねてお話しました。
10年前の受験の経験からなので参考になることはありましたでしょうか?
少しでもお力になれていれば幸いです。
そしてここのところ毎日(2022年7月上旬現在)とてつもなく暑い日が続いております。皆様は体調崩していたりしませんか?
終活は無理してやっても意味がありません。
そんなときは当ブログをクーラーの効いた部屋の中で読んで過ごしてくださいね。
7月に入りまして、そろそろお話しておかなくてはならないこと
本日は
お盆
についてお話していきます。
(ここよりももっと詳しく解説していたり、しっかりと調べて記事にされているサイトもあると思います。当ブログでは私がそんなに調べもせずに、ほぼ記憶を頼りにお話ししていきます。なので研究をしていたり、私よりも博学なお坊さんは見ないでくださいね)
(葬儀屋さんの営業をしている人はこのぐらいは知っておいて損はないと思いますよ)
え?
お盆って8月じゃないの?
そう思った方もいると思います。
世の中のお盆休みって8月ですもんね。
でも7月にお盆をするところもあるんですよ。旧暦のお盆にあたるんですが、一般的な8月のお盆のちょうど1か月前にお盆迎えをする地域も比較的多くあります。
私の地域でも車で30分も離れていないようなところでも7月と8月と両方あります。
また、お盆の風習も様々ですが、ここではおそらく一般的(もしかするとローカルなことも含まれてしまうかもしれません。ご了承ください。)なお盆の解釈でお話していきます。
まずはこのお盆という風習ですが、ただ単にゴールデンウイークとか大型連休の通称ではなく、先祖供養をするための風習になります。供養とは…とか先祖とは…とか難しく考えないでくださいね。
簡単に説明するとご先祖や亡くなった故人様は、いつも向こうの仏様の世界で修行したり大変だろうから、少しの間家に帰ってきて疲れを癒してください。そのために家族みんなで集まっておもてなししますよ。というご先祖や故人様の夏休みなのです。
そもそもお盆という言葉ですが、
食器のお盆を使うからとか
その昔は盆棚の代わりにお盆を使っていたからだとか
家族全員でお盆を持って踊って盆迎えをしていたからだとか
お盆をうちわ代わりに使って暑さをしのいでいたからだとか
そういうわけではありません!
もともとはインドの古い言葉でサンスクリット語という言葉(梵語ともいう)がありましてその言葉で
ウラバンナ
という「逆さ吊り」という意味の言葉これに漢字を無理やり当てはめて
盂蘭盆会(うらぼんえ)
これの盆という字だけ言いやすかったのか書きやすかったのか残って
現在の
お盆
というわけです。
ではなぜ「逆さ吊り」が先祖供養とつながるのか
ご先祖様や故人様は逆さ吊りにすると喜ぶの?それも修行の一環なの?
というわけではありません。
「逆さ吊りにされているような苦しみを救う法要」という意味になります。
ますますどうゆうこと?
ですよね。わかります。
どういうことかというと
その起源はお釈迦様が説法の旅をしている頃にまで戻ります。
お釈迦様の弟子に目連さんというお坊さんがいました。このお坊さんはとても神通力(超能力的な)が優れているお坊さんだったそうです。
ある時、その目連さんが神通力を使って亡くなったお母さんを見たそうです。お母さんは亡くなった先の世界でとても苦しい思いをしていました。
とてもショックを受けた目連さんはお釈迦様に「お母さんが大変なんです!どうにかお母さんを救う方法はありませんか?」と尋ねました。
お釈迦様は「それでは、餓鬼道で苦しんでいる餓鬼に食事や水を与えて供養してあげなさい。その供養がお母さんを助けることにもなります」と教えました。
言われたとおりに目連さんは餓鬼を供養するとお母さんは苦しい思いから無事に解放された。
というお話がお盆の起源だといわれています。この話の中の「お母さんが苦しんでいる」ことと「餓鬼の苦しみ」がウラバンナ「逆さ吊りにされているような苦しみ」になります。
ちょっとお坊さんらしい感じの説明になってきましたね。
でも今度は
餓鬼(がき)
って何?となると思います。
悪さする子供?
感のいい子供?
うるさい子供?
そんなふうに思いましたか?
今だと「このク〇ガキが!」なんて汚い言葉で子供を叱ることはないとは思いますが、仏教における「餓鬼」とは子供のことではありません。
仏教には亡くなったあとの行く世界が6つあると言われています。
六道輪廻(ろくどうりんね)なんて言われているのですが、生前の行いによって
餓鬼道
人道
天道
この6つの世界に生まれ変わる。それぞれは輪のようにつながっていて抜け出すことはできない。抜け出すためには仏教を学び修行をして悟りを開くことそうすることで7つ目の世界である仏の世界に生まれ変わることができて、この輪からも抜け出せる。といわれております。
この中にある
餓鬼道
ここに生まれ変わった姿が「餓鬼」になるわけですね。
この餓鬼は姿は栄養失調の子供のように痩せているけどお腹だけポッコリと出ている姿。そしていつもお腹が空いていて喉もカラカラ。
明るい所は苦手で大きな物音も苦手ですぐに逃げてしまいます。
いざご飯を食べようとしても手に取った瞬間に食べ物に火がついて食べる前に無くなってしまう。水を飲もうと口に入れると喉が閉まって飲むことができない。
そんな苦しみをずっと続けなくてはならないそうです。
そしてこの餓鬼を供養するのがお盆になるわけですが、
まずはこちらに近寄ってこれるようにお経を唱えます。
そして食べ物が燃えないようにお経を唱えて、
喉が閉まらないようにお経を唱えて作法をしています。
そして集まってきた餓鬼に食べ物と飲み物を与える
これが施餓鬼(せがき)という作法になります。
※曹洞宗など一部宗派ではこの餓鬼という言葉が差別用語にあたるとのことで「施食(せじき)」という言い方をしているところもあります
お盆の法要や自宅にお坊さんが来て盆棚や仏壇の前で唱えるお経はこの施餓鬼のお経がメインとなるわけです。
これでようやくお盆と餓鬼がつながりましたね。
そんなお盆ですが、私の住んでいる地域では初めて迎えるお盆のことを
新盆
といいます。
さぁなんと読むでしょうか?
しんぼん
にいぼん
あらぼん
にゅうぼん
全部正解です。
ちなみに「あらぼん」「にいぼん」あたりがよく言われますね。あくまで私の地域ではのはなしです。もっと違う言い方もあるでしょうし、読み方も様々だと思います。
風習も様々で私の地域では新盆の家では盆棚という白木でできた棚を飾り、そこに仏壇から位牌を出してきて故人様やご先祖をお迎えします。最近ですと飾るスペースの問題で盆棚を飾るお宅も減ってきていますけどね。葬儀屋さんの時は従業員総出でレンタル盆棚の飾りと片付けが夏の一大イベントでしたね。
その盆棚に飾るもので皆さんご存じなのは
ナスときゅうりですよね。
ご存じの方も多いと思いますが
きゅうりが馬をあらわしていて
足の速い馬に乗って早く家に帰ってこれるようにとの願いが込められています
ナスは牛をあらわしていて
足の遅い牛にに乗ってゆっくりとあわてずに元の世界へお帰り下さいねとの願いが込められています
それぞれそのような願いのもとで飾られているものですが、このナスときゅうり盆迎えから盆送りまでずっと飾ってあるお宅もあります。えっと想像どおりに腐ったり、溶けたり、虫が寄ってきたり悲惨なことになるので最近では
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こんなのや
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こんなのもありますので
いろいろ探してみるのもいいとおもいますよ
「精霊馬」や「盆棚」なんかで調べるといろいろ出てきます。
葬儀屋さんなんかでもおそらくお葬式をしたお宅へ手紙やDMが届いたり、案内の電話があったりすると思います。もちろんお任せするのも楽ちんで一式そろえられたり、返礼品も用意して余ったら返品してくれるところもあります。
また、ネット葬儀
小さなお葬式
などでもお盆の相談やお盆用品の取り扱いもしているのでサイトを見てみるのもいいと思います。
お坊さんの依頼もできますよ
日本独自とも言っていいような風習のお盆ですが、最近はやはり面倒だったり、やりかたがわからなかったり、そもそも何の為にやるのかわからない。だからやらないくていいかななんて方も多くなってきていると思います。我々僧侶の力不足がもちろんありますが、せっかくこのブログをここまで読んでくださった方はお盆やってみてください。難しいことはないんですよ。
亡くなった家族の夏休み
そう思ってお迎えしてあげてください。
やりかたなんかはGoogle先生に聞けばいいんです
もちろん近所のお寺で聞いてもいいんですよ。きっと優しく教えてくれます。
それでは良い終活のお供となることを
合掌
こんな難しい事でななくてお坊さんの日々の生活や趣味とかそんなことを気軽に覗き見たいな~なんて方は趣味ブログもやってますので、息抜きにこちらもお越しいただけると有難いです。
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